「ワンオペ育児」
子育てをしているとよく聞く用語ですが、実際悩まれている方は多いのではないでしょうか。
当記事では、「ワンオペ育児」の実態とその解決方法を解説していきます。
現在悩まれている方や、奥様や娘さんなど周りの家族がワンオペになってしまっている方、「ワンオペ育児」って何?という方もぜひ参考にしてみてください。
1.「ワンオペ育児」って何?
2.「ワンオペ育児」の実態
3.解決策
4.まとめ
「ワンオペ育児」とは、旦那さんの仕事など、何らかの理由で、家事・育児・仕事のすべてをこなさなければならないことです。
「ワンオペ」とは「ワンオペレーション」の略で、コンビニや飲食店などで行われていた一人勤務のことです。時間帯や店舗の規模などで、実際に一人ですべての仕事をこなす店員さんを見ていると、とても大変そうですよね…
「ワンオペ」はブラック企業を表す用語として社会問題になった時期もありましたが、もちろん育児もワンオペだったら大変です。
「ワンオペ育児」については俗語ですが、その問題意識から平成30年の内閣府の少子化克服会議でも、取り上げられたことがあります。
(参照:https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/kokufuku/k_4/pdf/s1.pdf)
「ワンオペ育児」になる原因として、旦那さんが単身赴任だったり、仕事で家にいる時間が少ないなど、旦那さんの仕事の都合で奥さんが一人で育児をしなければならない状況が一番多いケースでしょう。
また、さらに共働きの家庭で、奥さんがフルタイムで働きながらも育児も一人で行うという場合もあります。
先ほどの内閣府の調査でも、共働きの家庭で男性が家事を全くやっていない割合は8割、男性が育児を全くやっていない割合が7割という結果が出ています。
シングルマザーもこの状態に近い「ワンオペ」と言えるでしょう。
例えば、幼児のいるワーキングマザーだと、朝は料理・洗濯などの家事をして(乳児の子どもがいる場合は授乳やおむつ替えも…)、子供を保育園に送り仕事へ行きます。
そして、夕方は急いで仕事から帰って子どもの保育園のお迎えに行き、夕飯を作ってごはんタイム。片づけたらすぐにお風呂、子どもを寝かしつけたら残っている家事をするなど、かなり過酷な一日です。
専業主婦のママの場合は、ワーキングマザーよりは時間の余裕があると思われるかもしれません。
しかし、乳児や幼稚園前の子どもがいた場合、家事のほかに授乳・おむつ替え、その合間に子どもと遊ぶなどなかなか自分の時間を作ることも難しい状態です。
ワーキングマザーを違って、社会からの孤立感も不安を強くする原因になる場合もあります。
それでは、「ワンオペ育児」の辛さから楽になる方法にはどのようなものがあるでしょうか。
我慢しないで今すぐできることから少しずつ実践して、毎日の負担を減らしてみましょう。
「それができないから困っているんだ!」と思われそうですが…、意外と夫は「育児の負担が大きいこと」や「手伝ってほしいこと」を伝えれば、できる限りでサポートしてくれることも多いです。
忙しくて疲れて帰ってくる夫に「手伝って」というのは気が引けるかもしれませんが、自分がパンクする前にも…とりあえず現状と手伝ってほしい旨だけでも伝えてみてもいいと思います。
実際シングルマザーである筆者も、離婚する前はワンオペだったのですが、遠慮しないで手伝ってほしいことを伝えたところ、夜間の授乳や子どものお散歩などできることをサポートしてくれるようになりました。
ただ、子どもが乳児の時には睡眠不足などでイライラしてしまうこともあると思いますが、何も手伝ってくれない夫にダイレクトに感情をぶつけてしまったりすると、人によっては「じゃあ、お前がひとりでやれよ!」ともなりかねないので、伝え方は大事だと思います。
あと、母方の家族が遠方などの場合も、夫の家族には気軽に頼めない場合も多いですよね。
でも、おじいちゃんおばあちゃんは孫の顔を見るのが楽しみなもの。
どうしても一人でやらなければならない!と思いつめないで、たまには夫のご両親などにもお願いする勇気を持つと楽になると思います。
私も夫と離婚してから、申し訳なさから夫のファミリーに育児をお願いするという選択肢を完全に消していたのですが、ある時出張でどうしても子どもをお願いしなければならないときがありました(私側の家族は死別や遠方などで頼める状況ではありませんでした)。
そこで、夫側の家族に連絡を取ったところ夫自身が仕事を休むつもりで引き受けてくれたのです。ただ、その後出張は行かなくてもよくなってしまったのですが…。
ご両親のほうも、困った時はできる限りサポートしますと言ってくれ、それから子どもの保育園の行事にも来てくれるようになりました。
このようなことからも、自分の先入観で選択肢を完全に消さないことは大事だと思います。
育児の負担はあまり減らなくても、精神的にすごく楽になることもあります。
家族のほかにも、行政や民間の育児サポートサービスを使うのも一つの方法だと思います。
ベビーシッターサービスだと、代表的なものとして「キッズライン」(https://kidsline.me/)が挙げられます。保育士などを目指して勉強中の学生さんなど、比較的安価で利用できる場合もあります。
また、保育園や行政の支援センターなど、未就園児を「一時保育」として預かってくれる施設もあります。
例えば、立川市の子ども未来センター(https://t-mirai.com/floor/mirai/)などは8:30~17:00まで4時間以上だと4000円で、ベビーシッターサービスよりも手ごろな料金で利用できます。
行政主導のサービスというところでも、安心感もあるかもしれません。
人の手を借りる以外にも、思い切って便利家電を導入してしまうとかなり楽になります。
私もシングルになったばかりの頃、夜はご飯の後すぐに食事の片づけや皿洗い、そのあとお風呂と慌ただしく、自分も疲れてしまったのと子どもとの時間がなかなか取れないので悩んでいました。
そこで、思い切って食洗器を買ってみたら、信じられないくらい家事の負担が減ったのです。
夕飯の後は、子どもとテレビを見ながら話をしたり、トミカで遊んだりと子どもとの時間も増え、またその時間が何より自分のリラックスタイムになりました。
乾燥機も、朝の家事の時間を短縮できる頼もしい味方です。
無理をしすぎてイライラしたり、体を壊す前に、できる範囲で物理的に力を抜くことは必要なことだと思います。
あまりに忙しすぎて、育児も仕事もいっぱいいっぱいになってしまった場合は、自分の働き方をもう一度見直すことも一つの方法です。
もちろん、キャリアの形成過程だったりまたは家庭の事情などで、簡単には転職したり、時短勤務にしたり、もしくはママもしくはパパが専業主婦や専業主夫になったりすることは難しいかもしれません。
ただ、難しいと決めつけないで、自分や家族がリラックスして毎日を過ごせるような生活スタイルをリサーチすることも大切かもしれません。
実際動いてみたら、今までどれだけ無理をしていたかに気づいて、その時決断してよかったと思う場合もあります。
いかがでしたでしょうか。
「ワンオペ育児」は、時間的にも大変で毎日もめまぐるしく、そこから改善したい…状況を変えたい…という気力も起きなかったり、周りに頼ることを諦めてしまうこともあると思います。
でも、できることから少しずつ負担を減らす方法を試していくと、「あのしんどさは何だったんだろう」と振り返る日も来るはずです。
少しでもお役に立てそうな部分があれば、ぜひ試してみてください